- 会社名
- 株式会社パフ
- 業種
- 企業の新卒採用支援、学生向け就職活動支援
- 温泉ワーケーションの目的
- 在宅勤務、出社に次ぐ「働く場のサードプレイス」を考えるきっかけにしたい。
- お話を伺った方
- 代表取締役社長 吉川 安由様
執行役員 コンサルティンググループ長 大岡 伸次様
執行役員 サービスマネジメントグループ長 保坂 光江様
- 業種
- 企業の新卒採用支援、学生向け就職活動支援
- 温泉ワーケーションの目的
- 在宅勤務、出社に次ぐ「働く場のサードプレイス」を考えるきっかけにしたい。
- お話を伺った方
- 代表取締役社長 吉川 安由様
執行役員 コンサルティンググループ長 大岡 伸次様
執行役員 サービスマネジメントグループ長 保坂 光江様
【実証実験事例】株式会社パフ
株式会社パフ 様
ー株式会社パフ様の業務内容とそれぞれのご担当を教えてください。
新卒採用についての企業へのコンサルティングや、学生に対する就職支援サービスを展開する企業です。社長の吉川は営業のトップを担っています。大岡はコンサルティンググループ長としてコンサルティングの提案・納品物作成部隊を率いていて、保坂はサービスマネジメントグループ長で、企業の採用支援や採用代行(アウトソーシング)の責任者です。
ーパフ様が今回のトライアルに申し込まれた理由について教えてもらえますか?
温泉ワークのトライアルに申し込まれる企業の多くは、コロナ禍で上司部下のコミュニケーションが減ったため、温泉地で数日一緒に過ごして対話したいという目的だとお聞きしました。
当社の場合少し違っていて、コロナ禍で若いメンバーを中心に能動的に在宅ワークに移行してくれて、全く遜色なく業務しており、コミュニケーションもとれているんです。むしろ在宅ワークで幸せ度が上がったという社員が多い中、アフターコロナの働き方をどうするか、在宅のままでいいのか?出社する意味は何なんだろう?という模索を始めています。
今回は「働く場所」を変えてみれば、仕事のやり方は変わるのか?探ってみたいと考えて応募しました。特に今回参加した3人は、経営陣として常に業務に忙殺されているので、意図的に日常から離れる状況を作ることで、同時に意識改革もできればと思い、このメンバーで参加しました。
ーワーケーション制度は未導入だとお聞きしましたが、働く「場所」は自由にでき選択できるのでしょうか?
スタッフのグレードとその人の担当業務によりますが、基本的にはロケーションフリーでOKです。たとえば詳細な業務指示が必要なスタッフは出社が必要ですが、一定の役割グレードに達したスタッフは、社としては成果のみを求めていますので、働く場所の制限はしていません。ただし個人情報や機密情報にアクセスしたり、ミスを起こさない集中が求められるスタッフは出社が必要です。
ー今回のワーケーションの滞在中は、どのように過ごされましたか?
(大岡) 初日の到着後は元カラオケボックスの会議室、チェックイン後は各部屋で通常業務を行いました。
基本的には、3日間とも通常業務をそのまま持ち込んだのですが、2日目の朝一番と夕方の業務終了時には、3人で対面で集まり、会社の将来展望を話し合う特別な時間を設けました。柔軟な議論ができましたし、普段社内の会議室でやるよりは、スイッチが入る感じがありましたので、温泉宿という特別な場所で議論した結果として評価できるとお思います。実は2日目は吉川社長の誕生日でしたので、そういう意味でも120%の良いアウトプットを出して、業務後の夕食で楽しくお祝いできてよかったです!
夜の食事は一番の楽しみ。1日頑張ったご褒美と、社長の誕生日をお祝いする特別な時間となった。
ー逆に困ったこと、不便だったことがあれば教えてください。
(大岡) 対外的なミーティングは密室の必要性がありますので、自分の部屋か、元カラオケボックスの会議室を使ったのですが、カラオケボックスは照明が特殊で(笑)、外部とのミーティングには向かなかったです。照明は大事だと思います。
チェックイン後に部屋に戻った際、Wi-Fiのアクセス先が違うことがわからず、そのまま使ってネットワークが落ちたことはありましたが、それ以外は通信は快適に使えました。
(保坂) 部屋の机や椅子はオフィス用ではないので、細かい業務には向かないですね。私は腰に弱点があって少し痛みが出てしまいました。また、部屋の机ではマウスがうまく反応せず、マウスパッドを持参すればよかったと思いました。ノートパソコンの高さを変えられる道具も持参すべきだったと思いましたので、そういう設備面の情報発信は重要だと思いました。大きなモニターも欲しいところですが、テレビをモニターとして使えるようにHDMI端子がついていると最高ですね。
全体的には予想以上に快適で、部屋も海もキレイで、食事もとてもおいしくて。静かで業務に集中できました。
部屋の窓から相模湾を臨む抜群の眺望。天気にも恵まれ、リラックスの源となった。
元はラウンジだったスペースを改造したコワーキングスペースに場所を移して、個人ワーク中
ー今回パフ様は、温泉地に場所を移して通常業務を行う形でのワーケーションとなりました。
体験してみていかがでしたか?
(大岡) 移動時間のロスがある上に2泊3日という短期間で通常業務を行うというのは、少しツラい感じがありました。ディスカッションするにしても、都内の会議室等で実施する「業務合宿」と何が違うのか?意義をどこに置くか難しいですね。同じワーケーションでも、たとえば家族連れで来て、1日は仕事で残りは観光、といった家族への還元であれば「アリ」かなと思いました。
(保坂) 私は思った以上に業務を詰め込みすぎてしまい、仕事の合間にお風呂に入ったり散歩したり、みたいなアクティビティがほとんどできませんでした。せっかくの機会なので、事前の業務調整もすべきだし、そもそもあまり日常業務を持ち込まないほうがよかったかもしれませんね。
ーどういう形態や業務ならワーケーションに向いていると思われましたか?
(大岡) 開放的な気分の中でアイデアを出したり、発想重視の企画を考えたりするような場にするのが良いのではないでしょうか?たとえば1週間程度の時間を与えてコミュニケーションを深化させるとか、あるいは特殊なミッションを与えてアウトプットを出すような形です。モチベーション向上のために、若手対象にワーケーション制度を作るというのは良いように思います。
(吉川) 今回チームにとってプラスになるというのは実感できました。ですが、経営者の立場としては、このまま他のスタッフにも適用できそうか、という実感はまだ湧きません。「福利厚生」と何が違うのか、メンバーで温泉地に行ってどう時間を使って、議論の質をどう高めて、仕事以外の時間をどう有効活用して、だからこのメンバーでワーケーションしたいという「明確な理由づけ」が必要だと思います。
(保坂) 業務上、絶対にワーケーションは無理というスタッフもいますので、そこの不公平感をどう解消するのかも課題ですね。
ー参加してみて、今後もワーケーションをやってみたいと思われましたか?
(保坂) 私は旅行も鉄道も大好きなので、個人的にはワーケーションをまたやりたいです。とても気分が上がりましたし、私にとっては移動時間も楽しかったです!むしろ一人で行ってもいいですね。ロケーションフリーで働けるグレードの社員は、旅をしながら仕事をするようなワークスタイルも可能ですし、会社の制度がなくても、実費でやってもいいなと思いました。
( 大岡) 仕事とプライベートをきっちり分けたい人よりは、混ざりがちな人や普段から業務過多な人に向いているかもしれませんね。ここにいる3人はみんなそういう傾向にありますが(笑)
(吉川) 経営者でなければ、またぜひやってみたい!と言いたいです(笑) 。会社の制度にするにはハードルはありますが、たとえば交通費だけは会社で出すとか、会社として支援できるものは考えられると思います。
朝食もみんなで一緒になごやかに。「食事は想像以上においしかった」とパフ様からも好評だった。
ー最後に、パフ様は企業に就職支援を提供していますが、今の「Z世代」の学生の採用条件として「ワーケーション」は有効だと考えられますか?
(吉川) とても有効だと思います。今の学生の就職条件として「在宅ワークが選べるか」というのが人気です。「在宅ワークを選べる会社」=「社員を大事にする会社」というイメージがあるようです。
ITなどのベンチャー企業でワーケーションを導入する事例が話題になりましたので、ワーケーションは最先端なイメージで、学生から人気がでる条件になってくると思います。
在宅ワークやワーケーションの制度が整っている会社が、本当の意味でその学生の方に合っている企業かというのは別問題ではありますが、条件にあわない企業はそこで対象外になってしまうので、今後企業でも制度として無視できなくなると予想しています。
今回ご紹介した企画が利用した宿
熱川温泉(静岡)
熱川プリンスホテル
天空露天風呂と足湯スカイテラスからのパノラマビューは格別。月の光を浴びながらリラックスしませんか?12種類の湯舟巡りでお肌もツルツルに。コワーケーションルームあり。