株式会社日立製作所

ー今回「ONSEN WORK」をご利用になった経緯を教えていただけますか。

成長戦略検討や組織の将来像についての議論を管理職がしっかり時間を確保したうえで行いたいと考えていました。集中できることがポイントであり、普段の業務の合間にミーティング時間をとって行うと時間的制約があるし、発想の幅もこれまでと変わらなかったりする懸念がありました。そんなときにONSEN WORKのご紹介を受けたのがきっかけです。ONSEN WORKが提唱する温泉でのワークがもたらす効果に納得したのと、必要な手配系をまかせられることに安心感がありました。

ー現地での過ごし方を教えていただけますでしょうか。

目的通りに会議室で集中議論に取り組みました。1日目はお昼から夕食まで、2日目は午前まるまるの時間を普段の業務から離れて一点集中したことで議論が深まりました。小説家がホテルに缶詰になって執筆を進めるという話があるように、メンバーが一室にまとまってひたすら話をしていくことで、2日間という時間で思った以上のアウトプットができたと思います。ただ、少し詰め込みすぎたかな……という反省はあります。ホテルの外へ出て過ごす時間、1人でいる時間を設けるべきだったかなと思いつつ、それでも、夕食もその後のお酒も安全面に配慮された環境のもとメンバー全員で過ごせたのは結束を高める点で有意義でした。コロナ禍で最近できていなかったこともあり、久しぶりの機会に満足です。

集中検討する時間をまとめてとれるのも合宿形式のメリット。会議の合間に温泉でリフレッシュすることも可能でした。

ー「ONSEN WORK」を利用してみての感想をお聞かせいただけますか。

まず議論に関しては、柔軟な思考や発想により有益な意見交換ができて、新たなアイデアの創出や深い議論が行えたと考えています。特に中長期的なテーマの検討に有効だったのではないでしょうか。

そして、メンバーの一体感を醸成できたのは大きいです。温泉地という非日常の中で対面での議論はオンライン会議時よりも発言が活発になり、それによって各人の意識や志向の相互理解が進んで組織が一つになっていくという効果を実感しました。在宅が増えて離れていた時間が長かった分、距離を一気に縮めることができたと思います。費用がかかることなので頻繁に実施することは難しいですが、意義は大きいと思いました。

それから、会議に必要な環境の確認と手配（Wifiやホワイトボード、プロジェクタなど）をONSEN WORK事務局が担っていただけるのがよかったです。過去に実施した合宿では、備品の有無確認や手配を自分たちでホテルに対して行ったり、場合よっては持参したりすることもありましたが、その苦労がないのは高ポイント。実施する企業の負担が低減できるかどうかはとても重要なことだと思います。

自家源泉を自由に利用できる温泉付客室に滞在。好きな時間に温泉につかってリフレッシュできるのも今回のONSEN WORKの利点でした

ー「ONSEN WORK」に対するご要望事項や、今後行いたい体験はございますか。　　　　

今回参加できなかったメンバーとのオンラインミーティングも行いました。今後も他社様でも同様のケースはあると思うので、リモート参加者とのコミュニケーションも図れるように集音マイクやスピーカーの手配も念頭に置くとよいと思います。

次にONSEN WORKを実施するなら、必ずしも食事付きのプランではなく、夕食は地元の飲食店を利用するといったご提案もあるといいですね。せっかく滞在するのだから、その地域のことを知りたいですし、経済的にも貢献したい。そして、地域の社会課題解決に取り組むプログラムや地域交流も体験してみたいと考えています。

ー最後に「ONSEN WORK」というワークスタイルについてコメントいただけますか。

繰り返しになりますが、在宅ワークが増えてきてコミュニケーションが減少する中、組織の活性化に有効だと考えます。ホテルの別の会議室でほかの企業が同様に実施している様子が見えたのですが、これからも増えていくのではないでしょうか。